当院リハビリテーション部の作業療法士である、川崎茜さんが、7月22日の大阪で開催された近畿作業療法学会で、口述発表しました。
題目は、「急性期脳卒中後上肢麻痺に対する手指機能治療ロボットを用いたアプローチの試み」です。
当院では前年度まで、手指機能治療ロボットである「Hand of Hope®︎」の効果を検証するために、帝人ファーマ株式会社と共同研究を実施していました。
今回は、脳卒中によって重度の上肢機能障害を呈した対象者に対して、急性期から手指機能治療ロボットの「Hand of Hope®︎」と上肢機能訓練ロボットである「ReoGo-J®︎」を使用した結果、上肢機能が改善し、修正CI療法へ移行し、さらなる上肢機能の改善と生活での麻痺手の使用頻度と質が向上しました。その成果を報告しました。
脳卒中によって手指に重度の麻痺を呈すると、ブロックをつかんで、移動し、離すといった課題練習が困難となり、手指の麻痺に対する量的な介入が難しくなります。その結果、急性期から学習性の不使用を呈し、回復期での上肢機能の改善を阻害することが考えられます。急性期からのロボット療法の併用は、急性期から麻痺手の使用頻度を向上させ、学習性の不使用を予防し、良好な上肢機能の改善を導く可能性があります。
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